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中国地域ニュース
コラム「カンキョウ」
分かってきた 西条柿伝播のようす


 古文書「長福寺縁起」への疑問をタブー化しては議論がすすまない。先月号で述べた長福寺の原木はどこから来たかという疑問の答え…。
 西条柿は遺伝的に雄花がないから山柿と他家受粉して山柿に還ってしまうので種まきではダメ。必ず接ぎ木しなければならない。だから「縁起」記載の種を蒔いたという東方鎌倉伝来説は怪しいのである。
 もう少し四〇〇年も遡れば鎌倉へさえも中国から伝来したのである。接ぎ木技術とセットの西方遣唐使伝来説が強まる。
 次の疑問点…この原木から中国地方一円に一斉に伝播したわけ…その謎を解く手がかりが今回の調査で二点見つかり、その経路と伝播者の実像が見えてきた。
 その一つが、西条柿は枝葉が重いこともあって外科手術した接ぎ木部位に裂壊が起こる。その樹齢数が数百年で現在その生物寿命に達していることである。
 五〇年前には中国地方各地に樹齢四〇〇年生の古木が数十本あったという多数の文献があり、そのうちの残存樹十六本の遺伝子を調べてみると原木由来の原型とみられる系統島根県の出雲型、石見型および日御崎型の遺伝子型をしていた。
 ということは、中国地方全域へ伝播する前に安芸国の原木から先ず島根県へ先行伝播し、続いて中国地方一円へ広域化したことがわかる。
 数百年前、多数の接木樹が一気に伝播した契機は何だったか?この状況からみて、重大史実毛利尼子戦争の関与以外には考えられない。
 目的は兵糧。しかも条件は揃っていて、干し柿に最適な渋柿。必須の接ぎ木技術を会得した農民武士。必要な道具の鋭利な刃物は刀。
 その後江戸時代まで、西条柿産業革命が延々と続いたことが古文書や二、三〇〇年生の後代樹の存在から分かるのである。
 そんな私の試論を若い後学たちが遺伝学、歴史学あるいは民族学的手法を取り入れた最新のDNA考古学的手法で検証してくれることをねがう。

※先月号訂正
  終わりから4行目の「四百年も下れば」は「四百年も遡れば」の誤植。

 

(前重 道雅 県立広島大学講師、農学博士)



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